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血管健康くらぶHOME > コラム > 市民公開講座 > 「大盛り」に要注意!~第52回日本循環器病予防学会市民公開講座レポート第4弾~

コラム

2016年6月に開催された「第52回日本循環器病予防学会学術集会」市民公開講座レポートの第4弾をお送りします。 帝京大学医学部教授の大久保孝義先生による"「大盛り」に要注意"というお話です。

目次
・肥満増加の要因
・男性は総摂取エネルギー量が多いほどその後29年間の死亡リスクが高い
・食事のポイント

肥満増加の要因

いっぱい食べる、いっぱい飲む╶╴。こういった生活を続けると、肥満になってしまいます。
肥満は「万病の元」です。
男性の肥満者が増加中です。成人男性では、肥満者の割合が1970年代からの30年間でおよそ2倍に増え、近年は、20~60歳代の約3割が肥満という状況で推移しています。

肥満増加の要因は、外食や市販食品のサイズの「大型化」、「欧米化」、「大盛り化」です。摂取エネルギーの増大が懸念されます。
食べるという行為は、カロリーを消費します。「まとめ食い」をすると、分けて食べるよりも食事で誘発されるカロリー消費(熱産生)が少なくなります。
つまり、食べ物が身になって、太りやすいのです。

食事により誘発される熱産生は、ご飯を茶碗一杯の朝食後3時間では19.2kcal、ご飯を茶碗一杯の昼食後3時間では25.1kcal(朝と昼の合計は44.3kcal)。
昼に朝の分も含め、ご飯を茶碗二杯「まとめ食い」をすると、20.5kcal。朝を抜いて昼にご飯茶碗二杯の「まとめ食い」は、朝か昼のご飯茶碗一杯のカロリー消費(熱産生)とほぼ同じ程度でしかありません。

「まとめ食い」をすると、カロリー消費(熱産生)が低下し、体にはあまり望ましくない、思わぬ「省エネ」になってしまいます。

男性は総摂取エネルギー量が多いほどその後29年間の死亡リスクが高い

わが国の長期追跡調査である「ニッポンデータ80」から、男性は、食べ物を食べて得ているエネルギー量(総摂取エネルギー量)が多いほど、その後29年間の死亡リスクが高いことがわかりました。

29年間追跡したこの調査では、男女別に、総摂取エネルギー量で五つのグループに分類。年齢、喫煙・飲酒状況、BMI(体格指数:大きいほど肥満)、血圧、食塩摂取量や野菜の摂取量の影響を統計的手法で除き、死亡する人の割合に違いがあるかを検討したものです。
rスライド1.PNG 男性(30~69歳、3,373人)では、食べる量が最も少ない群(1日2,100kcal未満)に比べて、最も多い群(2,817kcal以上)は、総死亡(すべての病気による死亡)リスクが45%高くなっていました。

死因別にみても、がん、冠動脈疾患(心筋梗塞など)の死亡リスクは食べる量が多い男性ほど高くなっていました。冠動脈疾患の場合、最も多い群の死亡リスクは、最も少ない群の約2.6倍高くなっていました。
以上の結果を肥満の有無別に調べると、BMIが25以上の肥満の男性の総死亡は、食べる量が最も多い群で、最も少ない群の約3倍になっていました。もともと肥満だった人ほど、食べ過ぎ・大食らいの生活をしていると、生活習慣病になり、ひいては亡くなる可能性が高いということです。

女性ではどうでしょうか。
同じ「ニッポンデータ80」の調査から、女性では、摂取エネルギーと総死亡リスクとの関連性はありませんでした。
男性では、摂取エネルギー量が多いグループほどBMIが高値(肥満者が多い)でしたが、女性では摂取エネルギー量とBMIに関係はありませんでした。食べている人は太っている、ということは言えなかったわけです。

しかし、調査以前のBMIの推移はわかりませんので、太めの女性がダイエットのため、食べる量を減らしていたのかも知れません。
このデータから、女性は大食いでも安心とは必ずしも言えませんので、ご注意ください。

食事のポイント

1日3食、腹七分目。食品の種類を多く(バランス良く)。あぶら分は控えめに。これが食事のポイントです。

体に良いと言われている和食でも、食べ過ぎたらカロリーの摂りすぎになります。
たとえば、懐石料理。それぞれの料理が少しずつでも、以下の懐石料理をすべて平らげると・・・
さざえ・さわら西京焼き(200kcal)、茶碗蒸し(60kcal)、天ぷら盛り合わせ(240kcal)、土瓶蒸し鱧入り(80kcal)、甘鯛酒蒸し豆腐添(320kcal)、かにの造り(72kcal)、お刺身・とろ山かけ(160kcal)、いかなます(72kcal)、胡麻とうふ(56kcal)、ごはん320kcal)、澄まし汁(24kcal)、メロン・抹茶ムースあんこ添(120kcal)
合計すると、1724kcalです。

「大盛り」の誘惑にご用心。
「どか食い」の誘惑にご用心。
rスライド2.PNG 本日のお話を、健康と長生きのための参考にしていただけたらと思います。

講師プロフィール

rdrokubo2.png帝京大学医学部 衛生学公衆衛生学講座 主任教授
大久保 孝義先生

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